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2018/09/02

成年後見制度利用促進反対声明

私は2度の親族後見人を経験した結果、制度発足時から現在までの家庭裁判所の成年後見制度の運用実態の詳細な検証をしないまま、制度を「利用促進」する事に反対の意を家族と共に2016/04/04表明しました。

メモ:山本太郎議員が2016/04/05参議院内閣委員会で質疑の最後に読み上げて下さいました。(傍聴席にいた私はびっくりでした)
「今からこのメールをお読みする方は、親族後見人として認知症高齢者を二度介護した経験を持つ方です。制度が開始された2000年から後見制度を実体験された方が本当に見直す部分は何なのか、その本質について教えてくださっています。」


国会議事録:
【2016/04/05】第190回国会 参議院 内閣委員会 第8号 平成28年4月5日

録画映像:
参議院録画のツイキャスはこちら (後日 youtubeに抜粋アップ予定)

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成年後見制度利用促進法案反対声明







私たちは認知症高齢者介護家族・親族後見人の立場から

「成年後見制度の利用の促進に関する法律案」
「成年後見の事務の円滑化を図るための民法及び家事事件手続法の一部を改正
する法律案」に反対します。

反対の理由
■成年後見制度の「本人の権利擁護」という基本理念は制度発足時から、
既に唄われているではありませんか。
制度発足前 平成11年の審議内容を読み返されてはいかがですか?

そもそも家庭裁判所の後見係の実態調査をこの16年間どれだけおやりになってますか?
制度の入り口、申立手続から「本人を見ない」ことが常態化している昨今の家庭裁判
所の状況をご存知ですか?
個々のケースについてきめ細かく考慮して審判に至る状態ではないのです。

まず 制度発足の最初から以下の問題があります。
本人の介護・看護その他 その時点で本人の生活に関わる人たちの
  • 情報を裁判所が得ようとしないこと
  • 精査しようとしないこと
  • 意見が反映される方法がないこと。
本人の介護・看護その他 その時点で本人の生活に関わる人たちが
    裁判所に対して異議申立ての道が少ないこと。
そして
本人の調査、鑑定を省略:なぜ以前にできた事ができなくなったのでしょう?
2003年申立時は本人調査も鑑定もありました。
その時の調査官は事前に 私の本人調査への対応の不安を見事に払拭し、
本人自身、本人の暮らす施設環境、スタッフ、そして本人と後見人候補者である
私との関係(感情)など細かく調査して下さいました。

■成年後見制度が「十分に」利用されていない理由は
家庭裁判所の本制度の運用実態が本人の権利擁護を最優先とせず、
本人以外の家庭裁判所を含む人員不足・能力不足と本人以外の家庭裁判所を含む金融
機関、行政などの責任回避と利便性・効率性に重きをおいているからです。
医療行為の同意、郵便物等の管理や死後の問題など、
確かに本人の「権利擁護」の為に論議する必要性はあると思います。
しかし、本当に「本人の権利侵害と権利擁護」のぎりぎりのラインを見定めよう
としていますか?
実は 本人以外の者がただ事務処理をしやすくしたいという願望の方が勝ってい
ませんか?
「本人の権利侵害と権利擁護」の見定めをきちんとチェックする者はいますか?
そもそも「本人の意思」を知ろうとしていますか?

■成年後見制度の利用を促進する前に、
本人以外の者や組織の立ち位置をまず見直し、家庭裁判所の現場の方々の執務状況を
精査し、人員を補強、養成する事が先決ではないでしょうか。
利用促進会議や促進委員会の設置に予算や時間を無駄に費やす必要はありません。
もう16年経っているのです。
本制度発足時前から家庭裁判所の人員不足は素人の私たちでも予測できました。
「権利擁護」が建前だけなのも、この16年間で実感致しました。
二度の親族後見人経験だけでも、裁判所による制度運用の劣化は著しいものです。
既に、裁判所自身が機能不全を起こしているのではありませんか?
裁判所自身が根本的な問題に自ら取り組まなければ、財産上だけでなく身上の不正を
増大させるだけです。
裁判所の人員不足を補う為に「市民の中から成年後見人等の候補者を育成しその活用
を図る」というのは、あまりに安易すぎる考えです。

法律上ではあいまいな事柄が全て裁判所内の規定で変更、決定されているようです。
親族後見の不正防止対策としての「後見支援信託」と「後見監督人選任」
裁判の迅速化対策としての「医師の診断書」重視で「本人調査・鑑定不要」
家裁の人員不足対策としての「参与員増員」

全てにおいて、裁判所の「内規」で決まり、基準が明らかにされません。
裁判所の責任(人員補強、監督の不備)を「親族後見人の不正防止」対策で誤摩化し
ていると思えます。
裁判所の親族後見の不正の統計では総数と総額だけが出され、どのような不正か細か
く発表されていません。
弁護士会や司法書士会が調べた資料では、裁判所の不適切な後見人選任の問題、裁判
所の説明不足、裁判所の後見監督の怠慢なども不正の理由としてあげられています。
又 後見人の不正のほとんどは親族後見人である一方、一件あたりでは数は少なくと
も専門職後見人の不正による被害額は倍以上になっています。

■最後に
裁判所自身の人員不足と後見人選任の責任、後見監督の責任を回避するために、個々
の状況を精査しないまま、「後見支援信託か第三者監督人選定」という外部委託を強
制して、
まじめな親族後見人の邪魔をしないで下さい。
本人の財産から無駄な支出をさせないで下さい。

以上

2016年4月4日
認知症高齢者の家族 
認知症高齢者の家族・親族後見人

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